うえだ通信

2024-06-25

半導体工場の盛衰

社員教育用に日本列島半導体工場MAPを作った。
そこで感じるところをいくつか挙げると この30年余りで社名や経営が変わって操業しているところが多い。

 

1980年頃、世界の半導体生産量のランキングの上位を占めていた総合 電気メーカーのNEC、富士通、日立、Panaは工場を売却して撤退している。
一方、ソニーはイメージセンサーで、三菱電機はパワーデバイスで健闘している。
特定デバイスに特化することで活路を見出しているようだ。

一時、鉄鋼メーカーがこぞって参入したが、新日鉄、川崎重工、神戸製鉄、 住友金属、軒並み全滅だ。
資本力はあっても高炉メーカーは意志決定スピードが遅いと当時言われていた。
他の異業種参入組ではヤマハ、沖電気、オムロンはいずれも工場を売却している一方で現在日清紡マイクロデバイス、ミネベアミッミが頑張っている。
海外メーカーに買収されているところも増えている。
マイクロン(エルピーダ)、タワーセミコン(Pana、富士通)、オンセミコン (三洋、富士通)、USJ(富士通)、日本TI(富士通)、日の丸半導体の地盤沈下を示している。

 

そして最近の話題はTSMC主体で熊本に建設中のJASMや2nmを目指すラピダスだ。
かつて日本が先行していた太陽電池や液晶パネルが先細りの中で半導体に賭ける期待は大きい。

 

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