うえだ通信
定年後を考える
「定年」という重いテーマは多くの識者が様々な角度から論じているが私なりの考えを述べる。
ひと昔前まで定年は人生の終着駅という感じだった。
ところが今や人生100年時代、60才定年から20~30年の時を過ごさなければいけない。
「ほんとうの定年後」(坂本貴志著)を読むと定年を迎える我々の今後の指針を示している。
先ず企業など組織における役職について考えると、部長職で終わった人は役員になれなかった人であり、課長職で終わった人は部長なれなかった人である。
係長職についてもしかりである。
企業という大きなピラミッド組織あっては当然のことで決して恥ずべきことではない。
この時期から会社人生の終わり定年後を見据えることになる。
競争に明け暮れた現役時代を捨てて、定年後はいろいろな意味での「小さな仕事」を 楽しむ姿勢が大事だということを著者は力説している。
また定年後も働くということは仕事を通じて年金を補助する経済的ゆとりを確保する 点でも重要だ。
経済的ゆとりは心のゆとりでもあると考える。
著者は定年後の豊かな仕事として3つの要点を挙げている。
- 健康的な生活リズムに資する仕事。
- 無理のない仕事。
- 利害関係のない人たちと緩やかにつながる仕事。
定年後みんなが必ずしも現役時代の専門性を活かした仕事に就いている訳ではない。
むしろ専門性が異っても地域に根差したやりがいのある小さな仕事に就いている人の 方が多い。
ひとつの事例として自衛隊の幕監部から定年後、看護師寮の管理人になった人を紹介 している。
本人によると自衛隊にいた時と比べれば仕事の難易度は高いとはいえないが自分の年齢 体力を踏まえるとこの位の仕事がむしろちょうどいいと言う。
加えて看護師さんの仕事は大変なんです。
勤務時間が不規則で夜中に出ていって朝フラフラになって帰ってくる。
そんな仕事を若い未婚の方が一生懸命やっているのを見て、これを支えてあげたいと 思う気持ちでいっぱいだと思う。
自営業者である私の定年はまだ少し先だが定年後の「小さな仕事」に無理なく従事しながら日々慎ましくも幸せな生活を送っている自分の姿が見えてきた。
菜園だより
今夏はピーマン祭りになりそうです。 4月に植え付けた20株が順調に育っていて1000個収穫目標です。 |
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